横須賀地区 自然冷媒CO₂ヒートポンプ給湯機
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研究内容のご紹介

自然冷媒CO₂ヒートポンプ給湯機

家庭用給湯機「エコキュート」を世界に先駆けて商品化

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省エネで環境にやさしい家庭用給湯機「エコキュート」を開発

エコキュート※は、電気と空気の熱を利用してお湯を作るヒートポンプ給湯機です。

当所では環境負荷の小さい自然冷媒であるCO2にいち早く着目して、1995年から家庭用高効率ヒートポンプ給湯機の研究・開発に取り組み、世界で初めて商品化しました。わが国の家庭におけるエネルギー需要のうち、給湯用途は約3割を占めるため、給湯機器の高効率化は省エネに大きく寄与しています。

 

エコキュートの主な特徴

1.給湯用エネルギーの削減と環境負荷の軽減を両立しています。

2.省エネで電気料のコストダウンや環境にやさしい事から国内累計普及台数は876万台を突破しています。(2022年度末時点)

3.世界のエネルギー消費量、CO2排出削減に大きく貢献します。

※エコキュート:電力会社・給湯機メーカーが用いている「自然冷媒CO2ヒートポンプ式給湯機」の愛称

 

独自に製作したエコキュートの原型機

これまでの成果

CO2の冷媒利用はすでに海外で考案されていましたが、当所での基礎研究の結果、給湯用途で高い効率が期待できることが明らかになりました。この成果を基に、東京電力(株)、(株)デンソーとの共同研究を進め、2001年に世界で初めて家庭用CO2冷媒ヒートポンプ給湯機「エコキュート」を商品化しました。エコキュートは2022年度末時点で、累計約876万台が国内で普及しています。

 

 

エコキュート累計出荷台数の推移

CO₂冷媒ヒートポンプ給湯機の原理

今後の展開

エコキュートは省エネ大賞、米国EPA Climate Protection Award、恩賜発明賞など国内外で数々の賞を受賞するとともに、超臨界CO₂を利用するヒートポンプとして学術的にも高い評価を受けています。IEA(国際エネルギー機関)では、2050年に期待できる冷暖房・給湯分野のCO₂削減量の約半数以上をヒートポンプ技術(エコキュートなど)によるものと想定しており、更なる技術開発に大きな期待が寄せられています。
当所では、現在メーカー各社機器の客観的な性能評価を行い、エコキュートを適正に評価いただくための研究に取り組んでいます。さらに、寒冷地での性能低下を抑制するための基礎研究や、運転時間の変更による高効率化などシステム研究にも取り組んでいます。

 

研究内容を詳しく知りたい方は、こちらよりお問い合わせください。

 

 

グリッドイノベーション研究本部 齋川路之首席研究員

恩賜発明賞ほか多数受賞

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