横須賀地区
再エネ・蓄電池・EV 大量接続時の課題解決のための解析ツールの開発
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研究内容のご紹介
再エネ・蓄電池・EV 大量接続時の課題解決のための解析ツールの開発
配電系統総合解析ツール(CALDG)とは?
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再生可能エネルギーの普及による配電系統への影響
- カーボンニュートラル社会を実現するために、国の政策等により、太陽光や風力などの再生可能エネルギー電源、蓄電池やEVの普及拡大が進められています。再生可能エネルギーが普及するまでは、配電線の潮流は上流から下流に向かって流れていました。しかしながら、近年、太陽光や風力を代表する再生可能エネルギーの大量導入や、蓄電池やEVの普及により、現在では配電系統の潮流は下流から上流に向かっても流れるようになっています。
- これに伴い、配電線の各部の電圧の高低も簡単には推定できなくなりました。推定ができないということは、対策が打てないということであり、それにより電力の品質が保てなくなり、近隣の電力設備に影響を与え、人々の日常生活に影響を与える可能性があります。
配電系統・システムとは
- 配電線とは、配電用変電所から住宅や工場、ビルディング中工場に電気が届くまでの部分のことです。配電用変電所まで送電線にて送られた後は、高圧(6600V)にて電柱を介して電気が送られます。
- ビル中工場など高圧で受電(電気を受け取る)する箇所や、柱上変圧器(電柱に取付されているゴミバケツのような形の機器)にて低圧(100V/200V)に変換して住宅や小工場に送られます。
- 電柱 コンクリート製、木製、鉄製など、用途に合わせて、さまざまな種類があります。
- 変圧器 家電等で使える電圧(6600V→100/200V)に変換します。変圧器1台で数軒の住宅に電気を送っています。
- 電線 変圧器で電圧を変換する前の電気を送るのが高圧電線、変圧器で電圧を変換した後の電気を送るのが低圧電線
- 引込電線 低圧線から住宅まで繋がっている電線
- 電力量計 メーター。電気の使用量を計測する機器です。検針された使用量が電気代として請求されます。
- 最近ではスマートメーターという遠隔で検針するメーターとなっています。
- 開閉器 開閉器とは電気のスイッチのことです。電気の流れを止めたり、電気の流れを変えたりするための機器です。
配電系統の課題解決が可能になります
- 電力中央研究所は、再エネ普及に伴う配電系統の課題を解決するために、配電系統の制御機器、再生可能エネルギー、需要家機器(蓄電池など)を含めた総合的な解析が可能なツールを開発しました。「配電系統総合解析ツール(CALDG)」です
- CALDGは、配電系統の制御機器、再エネ、需要家機器(蓄電池など)を含めた総合的な解析が可能です。
- 解析結果を地図上に表現でき、ストリートビューにリンクし実配電設備を確認でき、建柱、架線の変更、新設の検討もできます。
- 以下の動画では、東京大学に電気を送ることを想定した一つのモデル操作を紹介しています。
- 「CALDGデモ動画~東京大学に電気を送ろう~」(通常版11:21)
- また、こちらではCALDGをデモ体験できます。
- CALDGのデモ体験はこちらから
- CALDG のデモ版を操作してみて、配電系統の技術および CALDG 操作をより詳しく知りたい・ 学びたいと思った方は、動画講座(有料)も別途ご用意しておりますので、ぜひ問い合わせフォームよりご相談ください。
配電系統総合解析ツール「CALDG」の紹介(ショートver.)
システム・需要・制度の変化へ対応するために
- CALDGは以下のような状況に対応するために活用できます。
- 再生可能エネルギー電源の大量接続(連系)への対策
- 再生可能エネルギー電源の出力変動による電圧・潮流の変化の抑制
- 需要の能動化への対応
- 蓄電池・EVの普及、アグリゲータ・バーチャルパワープラント(VPP)事業者の運用による需要曲線の変化に伴う電圧・潮流の変化の抑制
- 電力自由化・制度改革の影響対策
- さらなる配電設備のコストダウンや業務の効率化。
- また、新たな形態となる地域マイクログリッドや配電運用のライセンス制導入への対応。
- 高経年設備の維持管理の高度化
- 電柱などの高経年設備の寿命評価、的確な更新計画。
- 自然災害の激甚化への対策、激甚化する大災害時の迅速な復旧のための、装置や情報共有システムの開発。
- 配電事業者の新規ビジネスへの挑戦
- 配電設備の管理・運用以外での新しいビジネスの発掘。
- CALDGのライセンス許諾をご希望される方は、こちらよりお問い合わせください。
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