横須賀地区 省電力技術が産んだ双方向テクノロジー「ヒトコネクション」
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研究内容のご紹介

省電力技術が産んだ双方向テクノロジー「ヒトコネクション」

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【観客と演者をオンラインでつなぐテクノロジー】

近年、エンターテイメント業界においてオンラインコンサートが拡大しています。
背景にあるのはコロナパンデミックによるものです。
在宅勤務の導入によりオンライン会議が普通となり、人と人との関係性が激変しました。
そして、エンターテイメント業界は壊滅的なダメージを受け、世界で4.5兆円規模の損失があり、50%近くの関係者が失業しました。

そのような中、アーティストとライブにつながりたいと思う気持ちを実現してきたオンラインコンサート。
そこでよりリアルタイムに気持ちを伝えあうシステム「ヒトコネクション」テクノロジーが生まれました。

【電中研】振動発電 VIBRATIONAL ENERGY HARVESTER

【リアルタイムの遅延を無くす】

オンラインコンサートの問題点、それは観客と演者とのコミュニケーションが難しいこと。
演者からは、観客の反応が見えないのでモチベーションが上がらない。
観客からは、オンラインコンサートは没入しにくく飽きる。
このような観客と演者とのコミュニケーションの難しさを双方向デバイスで補完することができるのではないかと考えました。
その双方向デバイスに求められる必要機能が下記になります。

・極限まで遅延がなく観客の盛り上がりを演者へおくること
・演者の演出により観客のデバイスが光ったり振動したりと、双方向の新しい体験を作ること
・オンサイトとオンラインの同時利用ができるリアルタイムシステムであること

そしてこれらの必要機能を満たすための最重要課題が、データ通信時の「遅延を無くす」ことでした。

【電中研】ヒトコネクションテクノロジー HUMAN CONNECTION TECHNOLOGY(ver.2020)

【省電力化のための送信データ軽量化技術を応用】

少ない電力でデータを送る研究。
この研究のポイントはデータの軽量化です。
省電力技術研究として培ってきたデータ軽量化のノウハウ。
このノウハウを、リアルタイム通信時の遅延減少のためのデータの軽量化に応用することで、極限まで遅延を無くしたシステム設計となりました。
具体的には、6軸の振動センサから入力されたデータを、デバイス上でAI解析してエッジ処理をすることで、データを極限まで軽くしています。
また、インターネット通信においてMIDI規格を使うことで、スピーディーな通信と、演者側の演出システムとの相性を両立しています。

【外部企業とファン用スティックデバイスを開発】

アルプスアルパイン株式会社が実証実験に向けたスティックデバイスを開発。
2021年9月に東京理科大学の大学祭のイベントの1つであるアーティストのコンサート上で、実証実験を行いました。
アーティスト協力の実証実験により、ヒトコネクションテクノロジーは多方面から取り上げられ、音楽事業会社やイベント会社からの問い合わせにつながりました。
次期開発中のファン用スティックデバイスは実証実験時より高機能になり、ライブ演出に合わせてファンへ振動・光を配信すると共に、ファンの盛上がりを検出してアーティストへ提供、盛上がりに合わせたパフォーマンス変更を行うことを計画しています。

【電中研】ヒトコネクションテクノロジー HITO CONNECTION TECHNOLOGY(ver.2021)

横須賀地区 省電力技術が産んだ双方向テクノロジー「ヒトコネクション」